北海道の旭川藤女子高等学校は9/24、在校1年生/2年生に対しタブレット端末を配布し、来年度は新入生に配布することを発表しました。
この高校では「学びの改革」と称してタブレットの導入を図り「アクティブラーニングスタディタイム」、「ディーイータイム」、「PDSノートブック」を活用することにより、学生の学力向上と真の学び(21世紀型スキル)を獲得してもらうことを目指している様です。
端末自体は夏休み明けに配布されており、約1ヶ月の授業を通しての学生の感想は「英語の授業で、タブレット端末を使ってインターネット検索を活用し、短時間でプレゼンを作ることができた」「数学の授業で理解できなかったところは、後でもう一度先生の説明動画をタブレット端末で見ながら復習できる」「古典の授業で調べたことをみんなで共有することができて、楽しかった」などと好評とのこと。
iPadを始め、AndroidタブレットやWindowsタブレットなど、様々なタブレットが登場し、また機能の向上、通信環境の整備が進んでいることから企業による業務利用のみならず、教育現場での利用も進められています。
早い段階(低学年から)での利用についても、例えば荒川区では区内の全小中学校にタブレットを配布し、インターネットや動画などを使い、子どもの学習意欲や理解を高めることを狙いに「1人1台の態勢」を整えるとしています。
これらの動きは文部科学省の「教育の情報化に関する手引」を契機として進められており、学校教育に情報技術を導入し、デジタル教科書を持つという環境の実現のため、「デジタル教科書教材協議会」も設立されています。
授業に際して、先生がICTを活用する分には効果的、かつ能率的な運用が可能かと思いますが、生徒/学生の利用も含めて「端末を利用する」ことについては様々な課題が生まれており、この克服をどの様に行っていくかで今後の普及に関わってくるかと思います。
例えば佐賀県の県立高校では授業に利用する教材ソフトやコンテンツがダウンロードできずに、全36校のうち34校で予定通りの授業が成立しない事態にもなっています。
せっかくのモバイル端末導入もインフラが整ってないと残念な結果になってしまいます。
また、低学年の利用では端末への「慣れ」は比較的短期の習得が予想されるので、端末自体の利用には適した端末を選択することにより可能と考えられますが、端末の「管理」は親や大人たちがしっかり行うことが必要かと思います。
教員側では「準備に時間がかかる」や「自分のICTスキルが不足している」を課題に挙げる教員が7割を超えている調査もあります。
ある程度の学年になると生徒の知識量/情報量が上まってしまうことも考えられるので、「教育的な利用」(どこまで保護し、どこまで許可するか)をどう担保するかが授業内利用の方向として今後に関わってくるかと思います。
因みに、MobiControlご導入のお客様で栄光ゼミナール様はiPad Miniの利用による学習サービスを展開されており、MDM(MobiControl)による「保護/制限」と「自社アプリ(CATSマイページ)」の利用でバランスのとれた運用をされています。
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